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2016年10月26日

すぐに実践できる「求人広告コピー」の書き方、考え方とは?

「求人広告を打ったけど、全く反応がない・・・」
「ハローワークに募集登録しているけど何の連絡もない・・・」
「webからの応募や問い合わせは来るけど、なかなか面接に来てくれない・・・」
最近、会社の社長や人事担当者からよく聞くお話です。

長引いたデフレ不況が終了し、景気が回復傾向にあり、非正規雇用などが急増している社会背景から多くの雇用が生み出されたのは紛れもない事実であり、人材獲得競争がより一層激しくなってきています。
特に中小零細企業・製造業・運送業・飲食業などの事業者にとっては、求人募集に大変ご苦労されている事と思います。

今回は、求人募集をかける際の、広告コピーの書き方について「すぐにできるワンポイントのコツ」をご紹介します。

 

 

● なるべく詳細な情報を紹介する!

 

仕事をさがしている方に、職場の雰囲気・実際の仕事内容・待遇面が伝わる、より具体的な内容を記載しましょう。求人情報は詳細な内容ほどよく読み込まれます。その「一言」がある為に、面接に行ってみようと思う求職者はとても多いです。

「営業職を募集!」「アットホーム」「未経験OK」などの項目はよく目にしますが、「○○についての新規セールスと既存のお客様対応までトータルに管理する営業職を募集」、「アットホームな雰囲気で社内では○○課長、という敬称は原則禁止、○○さんで統一しています」、「未経験者大歓迎、社内研修が充実しているので中途入社の半数が未経験からスタートしています」というように、より具体的なメッセージを伝えましょう。下記に職種別の事例をいくつかご紹介します。

webや雑誌などの求人広告は、定型フォーマットが多いですが、文字制限いっぱいに書いても全く問題ありません。

 

 

■営業職の募集例

 

[変更前] 正社員登用あり、営業スタッフを募集します!

[変更後] 経験不問、研修体制充実、業務拡大の為のメーカー営業職(正社員登用あり)の増員募集です!

 

<ポイント>

人員募集の「背景」は、求職者がとても気になる部分です。辞める人が多く欠員の補充なのか、会社が成長しているので増員の募集なのか、という点は非常に重要な部分になります。また経験不問でも研修体制がしっかりある場合には、応募する人の安心材料になりますので是非記載したい内容です。

 

 

■製造業の募集例

 

[変更前] ○○の製造加工を行うスタッフを募集!

[変更後] ご自身のスキルが身につく、○○の製造加工を行う技術スタッフを募集!

 

<ポイント>

製造業の募集のポイントは、「自身のスキルが身につくか?」という視点が重要です。決められた作業をただ延々とこなす工員ではなく、試行錯誤をしながら新しいモノづくりにチャレンジできる環境なのか?という事は応募動機に繋がります。また大手メーカー製品の○○パーツを担当します、というような具体的な取引先社名・最終製品名の紹介ができると、より具体的にやりがいを感じてもらうことができます。取引上、製品紹介ができない場合には、ミッション系部品の製造、外板素材の加工、動力関連部品の開発、など作業カテゴリーを紹介しても良いでしょう。

 

 

■飲食業スタッフの募集例

 

[変更前] イタリア料理の店舗でホールスタッフ募集!

[変更後] 週2回からOK、食事まかない付き、本格イタリアンレストランでのホールスタッフの募集!

 

<ポイント>

飲食業のスタッフ募集は、求人数にたいして求職者が少なく競争の激しい市場です。メリットはなるべく具体的に記載しましょう。週○回からOKと応募ハードルを下げて、まかない付き(食費が無料)、「本格」的なお店で働ける(自身の経歴にプラスになる)という働く方の待遇条件をなるべく紹介しましょう。

 

 

 

● ポイントは 求職者の「不安」を見つめる視点にあり

 

 

働く理由は人それぞれですが、求職者は選択ができる分「その会社で働く理由」をよりシビアに考えています。また、これから新しい職場・業界に入る事への「不安」はとても大きいものがありますので、それら不安要素を上手に取り除き、この会社だったら自分の希望する仕事ができる、自分の希望するスタンスで働ける、と思わせる事が広告コピーには必要です。また不都合な内容は隠されている、とも思っていますので、一見都合の悪いと思われる情報もきちんと記載する事が逆に良い影響を及ぼすことがあります。(例:繁忙期には3〜4時間の残業や休日出勤対応をお願いする場合がありますが、その分の残業代や代休付与はきちんと還元されます、など)

 

 

< 求職者が特に不安を抱く項目 >

 

・辞める人が多くて欠員補充なのか?

 

・残業や休日出勤が多いのか?

 

・社会保険(の補助)が完備されているか?

 

・有給休暇はきちんと消化できるのか?

 

・社内の雰囲気や人間関係は悪くないか?

 

・その仕事をすることで自身の経歴やスキルアップなどに寄与するのか?

 

 

上記はあくまで一般論であり、業界・職種毎にさらに細かな不安要素があると思いますが、採用担当者におかれては、このような求職者の不安要素を汲み取り、広告コピーで解消するような視点が必要です。